天稚彦物語袖を振るオリオン 笹本雅行 栃木県 日本には古来、星の神話・伝説が少ないと言われるが本当だろうか。そんなことを考えるきっかけとなったのは1997年7月7日、図書館を出て、折からの夕立をやり過ごそうと隣接するプラネタリウムに入ったことからです。 プログラムは七夕にちなんだ御伽草子「天稚彦(あめわかひこ)物語」で、粗筋はこんな具合です。 三人の美しい娘をもつ長者のところに大蛇が現われ、娘を嫁にほしいと言う。一番下の娘が承諾すると大蛇は美しい若者に変わり天稚彦(あめわかひこ)と名乗る。 二人が楽しく暮らしていたある日、天稚彦は天に用事があると言い残して姿を消す。娘は植物の蔓を伝って天に昇り、夕づつ(金星)、ほうき星、七人連れのスバル...15Feb2018